映画「リリイ・シュシュのすべて」を見た

陰鬱で、吐き気がする映画である。好きか嫌いかと問われれば間違いなく今まで見た映画の中で一番嫌いな物語だった。

 

けれど、映画として出来の悪い話というわけではない。田舎の風景の映像はどの場面でも美しかったし、少年たちの演技もとてもリアルで素晴らしかった。ただ、私が個人的に嫌いというだけ。

 

この映画は、少年たちの物語である。いじめ、というものが主軸に置かれ、話が進んでいく。人の醜い部分がよく描かれていて、それも加害者が少年であることが、なんとも気色悪いのだ。

 

登場人物の何人かが、沖縄に行くシーンがある。これが、なんとも長い。このシーンの多くは、生と死を、登場人物たちに体感させるパートだ。幼い少年たちが苦しんだり、時に無表情で過ごす。

 

私はこの映画を高校一年生の時に見た。単純に、サムネの画が美しかったから。そんなギャップもあってか、この映画は今でもトラウマである。淡々とひどいことが起こって、そしてその裏側では中学生らしい日常があるのだ。

 

だからこそ、フィクションとは思えないそのリアルさが気持ち悪かった。

 

この映画には常に暴力がある。だからこそ私はこの映画を拒絶したけれど、それは、現実逃避に近いものだったのかもしれない。

 

この映画のことは、こんな文章だけでは語りきれない。たくさんの感情があって、まとめることが難しい。

 

ただ、一度見て、それからあなた自身の言葉でこの映画を表してみてほしいと思う。この映画は間違いなく私の人生を映画の道へ導いてくれた映画。そしてそれを踏まえて、私はこの映画が嫌いだ。

 

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